週に1度、非常勤講師を努めさせていただいている学校の講義で心がけていること。デザイン作業の前にクライアント様の現状と課題の徹底した本質理解の上で、方向性を導き出す。その方向に向かって、他者からの認識指標となる言語・視覚の記号化の構築作業の結果としてデザインは成立することを常々伝えています。大切なのはその課題を捉える目と、多様な方角から見た課題に対する検証。それがなければ、指標なき単なるアイデア遊びになり、結果、このデザインはどう?どれにしましょうか?などという感覚的な選定基準の土台しか造れません。デザイナーは感性の職業で、これ、かっこいい・可愛い・・・作業中に己の感覚や世界に入り込むことは大切だとは思いますが、それはおさえるべき基本(守)を構築した上で、離れた視点での「引き出しとして」持つことが重要だと思います。まずは「思考をデザインする」ことからアプローチできるデザイナー育成の一助となりたいと最近切に思います。今週木曜日で前期の講義は終了するので、今夜は最終日の課題づくりに取り組みます。3人1チーム毎のワークショップ形式を実践してみようかと。上手く進めばいいのですが。

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